どんなに素晴らしいサービスや商品でも、人の目に留まらなければ存在しないのと同じです。
多くの人にその魅力を伝えるための効果的な手段のひとつが「チラシ」です。
しかし、チラシはただ情報や写真をたくさん載せればいいというものではありません。
構成や配色、情報の見せ方次第で、伝わり方が大きく変わります。
この記事では、チラシデザイン初心者の方でも実践できる「デザインの流れ」と「押さえておきたいポイント」を、具体的な手順に沿ってわかりやすく解説します。
さらに、作業をスムーズに進めるための便利なデザインツールもご紹介。
「初めてチラシを作るけれど、どこから手をつければいいのかわからない…」という方も、この記事を読めば安心して一歩を踏み出せます。
ぜひ最後まで読んで、効果的で魅力的なチラシづくりのコツを身につけてください。
初心者でもわかる!チラシデザインの10ステップ

ここでは、チラシデザイン初心者の方にも実践しやすい「チラシづくりの流れ」を、10のステップに分けてご紹介します。
1:ターゲットを決める
チラシづくりはまず、「誰に伝えたいのか」を明確にすることから始まります。
ターゲットが決まると、「どんな理由で」「どんな行動をしてほしいのか」も自然と見えてきます。
この段階で方向性をしっかり定めることで、掲載する内容やフォント・色などのデザイン面もブレずに進められます。
2:スペックよりも“メリット”を伝える
チラシでやってしまいがちな失敗が、「スペックばかりをアピールしてしまう」こと。
大切なのは機能ではなく、使う人にとってのメリットを伝えることです。
たとえば「最新のシステムキッチン」よりも、「座って料理ができる、疲れにくいキッチン」と表現した方が、読んだ人の心に響きます。
3:メリットは数字で表現する
数字には説得力があります。
「多くの人が満足する」よりも、「96%の方が満足」と書く方が、具体的で信頼感がありますよね。
数字を使うことで、内容が明確・目立つ・短く伝わるという3つの効果が得られます。
4:見た人に“未来を想像”させる
チラシを見た人が「この商品を手に入れたら、こんな自分になれる」と幸せな未来をイメージできるようにすることも大切です。
その“未来の疑似体験”が、購買意欲を高めるきっかけになります。
5:デザインの方向性を決める
色の選び方に迷ったら、次の3つの軸を意識しましょう。
- 商品カラーに合わせる
- 企業カラーに合わせる
- 広告内容(季節・テーマなど)に合わせる
また、インパクトを出したいときは派手な色を使うのも効果的です。目的に応じて色を選びましょう。
6:タイトルを決める
タイトルは、チラシの中で最も目が止まりやすい部分です。
「どんなチラシなのか」「このチラシを見るとどんなメリットがあるのか」を、一目で伝えることを意識しましょう。
7:レイアウトを考える
チラシ全体は、6:3:1のバランスで構成するときれいにまとまります。
- メインビジュアル:60%
- 詳細情報:30%
- 問い合わせ・会社情報など:10%
この比率を意識することで、視線の流れが自然になり、読みやすいデザインに仕上がります。
8:文字のボリュームは1:3:6を意識
限られたスペースの中で情報を整理するには、「1:3:6」の割合がポイント。
重要な情報を一番上に、補足を中間に、詳細を最後に配置することで、読者はざっと見ただけでも内容を理解できるようになります。
9:安心感を与える
チラシを見た人が抱く不安や疑問に、ひとつでも答えを用意しておきましょう。
たとえば「返品できます」「無料相談受付中」など、読者の不安を軽くする言葉を添えるだけでも、信頼度が大きく上がります。
10:最後に必ずチェックする
完成したら必ず見直しをしましょう。
誤字脱字や情報の抜けだけでなく、第三者の目で確認してもらうのもおすすめです。
他の人の視点が加わることで、自分では気づかなかった改善点が見つかることがあります。
チラシのレイアウトで失敗しない7つのポイント
見やすく伝わるチラシを作るためには、レイアウトの工夫が欠かせません。
ここでは、初心者の方でも意識しやすい7つの基本ポイントをご紹介します。
1:文字や画像は近づけて整列させる

文字や画像をバラバラに配置してしまうと、どの情報がつながっているのか分かりづらくなります。
関連する要素は近づけて並べることで、情報のまとまりが生まれ、読者も内容をスムーズに理解できます。
2:フォントは統一する

フォント(文字の種類)はチラシの印象を大きく左右します。
複数のフォントを使いすぎると、全体がごちゃついて読みにくくなる原因に。
見出し・本文・強調部分など、役割ごとにフォントを統一して、読みやすく整理された印象に仕上げましょう。
3:文字は左揃えが基本

人の視線は左上から右へ、そして左下に流れると言われています。
そのため、文字を左に揃えることで視線の流れが自然になり、読みやすさもアップします。
4:情報をグループ化する

チラシに載せたい情報が多いときこそ、関連する内容をまとめて配置することが大切です。
グループ化することで、内容のつながりが分かりやすくなり、全体がすっきり整理されて見えます。
これは「情報の構造化」にもつながります。
5:色のバランスは70:25:5を意識
色の使いすぎはチラシを雑多に見せる原因になります。
**ベースカラー70%・メインカラー25%・アクセントカラー5%**を目安に配色すると、全体がバランスよくまとまります。
アクセントカラーは、強調したい部分に少し使うのがポイントです。
6:余白をつくる

「余白はデザインの一部」と言われるように、空白スペースにも意味があります。
要素同士を詰め込みすぎず、呼吸できるような余裕を残すことで、見やすく上品な印象になります。
余白をうまく使うと、読者の負担も減り、自然と目を通してもらいやすくなります。
まとめ

チラシづくりは、まず「誰に届けたいのか」=ターゲットを明確にすることから始まります。どの年代・性別・悩み・興味を持つ人に向けるのかを決めることで、必要な情報やデザインの方向性が自然と定まり、その後にどんな印象のチラシにしたいか、どのような構成で伝えていくか**を具体的に考えられるようになります。
特にチラシデザインが初めての方は、ただ情報を詰め込むのではなく、読者がスムーズに内容を理解できる構造づくりを意識すると良いでしょう。重要なポイントを整理して見出しや配置で流れを作ったり、文字サイズや余白、写真の使い方にメリハリをつけることで、自然と読みやすく、伝わりやすいチラシに仕上がります。


