広告やチラシ、Webサイト、商品パッケージなど、ビジネスにおいてデザインは必要不可欠です。
しかし、すぐにデザインがほしいが発注方法がわからない、うまくデザイナーにイメージを伝えられない、などの不安はありませんか?
本記事では初めてデザイン発注をする方でもわかりやすいよう、発注前に準備しておいたほうがいいことを解説します。
記事の流れに沿って準備を進めれば、スムーズにイメージ通りのデザインを発注できるでしょう。
デザインの基本的な考え方
デザインは、目的達成や課題解決のための手段です。
見た目を良くすることや目立たせること、使いやすくすることで、
誰にどのような影響を与えたいかを考えることが重要です。
良いデザインは、目的やターゲットによって異なります。
高齢者向けのパンフレットがスタイリッシュなデザインで文字が小さくて読みづらいと、ユーザーに敬遠されがちです。
見栄えだけではなく、内容や機能、ユーザーの好みやニーズに、デザインが適していることが大切です。
「何のためにWebサイトを作成するのか」
「ユーザーはどのような人で、どのような状態にあるのか」
「なぜ現状のデザインを変えたいのか」などを明らかにし、事前にデザイナーに伝える必要があります。
デザイナーに依頼する前に、現状の課題や目指すゴールを明確にしましょう。
デザイン発注前に準備する3つのこと

① 発注内容を固める
方針・スケジュールを決める
デザインを発注する前にまず、デザインを使用する目的と対象者を明確にしましょう。
制作物に掲載したいテキスト情報や必要な機能など、可能な範囲で整理します。
以下のように5W1Hで方針をまとめるとわかりやすいです。
- Why:何のために(目的とゴール)
- Who:誰に向けて(対象者)
- When・Where:いつ・どこで(ユーザーがデザインを目にする場面)
- What:何を伝えるのか (デザインの内容)
- How:どのように伝えるのか(デザインの機能や構造)
デザイン(Webサイトや商品パッケージなど)のコンセプトや希望するデザインの方向性(色合いやキービジュアル)、
構成などもイメージがあればまとめましょう。
概算予算やスケジュールも余裕をもって依頼前に決めておき、
依頼から納品までは最低でも2週間は設けましょう。
デザインのすり合わせ、ラフの提出と確認、色入れなど、各工程を何日までに終わらせるのか、細かい日数も決めるとスムーズです。
② イメージに合う参考資料を用意する

制作の参考になる資料も必要です。
すでに売れている商品やよく見られているサイトは、デザインが優れているものも多いです。
イメージに近い雑誌やWebサイトをリストにしたり、ネットで参考画像を収集したりして、
具体的なイメージを固めましょう。
依頼時に参考資料を提示すると、デザイナーもイメージしやすいです。
③ 予算を決めて依頼先を選定する

まずは、依頼先を探しましょう。
依頼先は大きく分けて下記の4つが考えられます。
- 広告代理店やデザイン制作会社
- Web検索や比較サイトでヒットするデザイナー
- クラウドソーシングサービスのデザイナー
- デザイナーの友人・知人
依頼先を選定する際は、要望に応えられる技術を持っているか、
期日通りに納品してくれるか、予算感に合うかを見極める必要があります。
公益社団法人日本グラフィック協会(JAGDA)に算定基準と料金表がありますので、
予算感がわからない方は参考にしてみてください。
クラウドソーシングは一般に手頃な価格でサービスを依頼できますが、
一部では品質に疑念を抱くこともあります。
しかし、実績豊富なプロに仕事を依頼することで、
制作会社に匹敵するクオリティを手頃な価格で実現できます。
一方で、フリーランスに依頼する際は柔軟性がありますが、納期やコミュニケーションの信頼性に不安が残ります。
まとめ
はじめてデザインを発注する際は、「どう伝えればいいか分からない」「どこに頼めばいいのか迷う」など、不安を感じることも多いかもしれません。
ですが、目的やターゲットを明確にし、イメージに近い参考資料を用意し、信頼できる依頼先を選ぶことで、スムーズに満足のいくデザイン制作が実現できます。
デザインは、ただ美しいだけではなく、“伝える・動かす”ための手段です。
事前の準備がしっかりできていれば、デザイナーとのやり取りもスムーズになり、理想に近い成果物が得られるでしょう。
「伝えたい想い」と「届けたい相手」を明確にし、信頼できるパートナーとともに、目的を叶えるデザインを形にしていきましょう。