デザイン校正のやり方とは?手順やルールを詳しくご紹介!

デザイン発注

デザイン校正は、デザインプロジェクトの最終段階で行う重要なプロセスです。校正を通じて、エラーを発見し、デザインの一貫性と品質を保つことができます。この記事では、デザイン校正の手順とルールについて詳しくご紹介します。

初校とは、デザインが完成した最初の段階です。デザイナーや制作者が作成した初版のプリント物やデジタルデザインを確認する際に行います。主な目的は、全体のレイアウト、テキストの配置、画像の品質などをチェックすることです。また、デザインの方向性やクライアントの要求に合致しているかも確認します。

再校は初校のフィードバックを元に行われます。初校で指摘された修正や変更点を反映させた後、再びデザインを確認する段階です。ここでの注意点は、初校で見落とされたエラーや不備がないかを徹底的にチェックすることです。デザインの細部まで正確に整えます。

著者校は、クライアントや著者などが最終的に内容を確認する段階です。特にテキストやコンテンツの正確性や内容の意味の正確性を確認します。著者校を行う人は、そのコンテンツの責任を持つ者であることが多いです。

青焼きは、実際の印刷物の最終的なレビューを行う前に行われる校正プロセスです。この段階では、最終的な印刷物のレイアウトと色の精度を確認します。青色の紙に印刷されたプリント(青焼き)を使って行われるため、印刷物としての最終確認ができます。

色校正は、デザインの色の正確性を確認するためのプロセスです。印刷物の色が正しく出るように調整し、色の一貫性を保証します。特にCMYKやPantoneカラーなどの専門的な色設定が必要な場合に重要です。

これらの校正段階を順番に実行することで、デザインの品質と正確性を保ち、クライアントや利用者に満足してもらえる成果物を提供することができます。

文字や単語の誤りや抜けがないかをチェックします。

誤字脱字の原因

誤認識(Misrecognition)

  • 意味:誤って文字や言葉を見誤ること。
  • :例えば、「クライアント」と「クラインと」のように、似たような言葉を間違えて読むことがあります。

変換ミス(Conversion Error)

  • 意味:特に文字コードの変換に関連する誤り。
  • :日本語からローマ字に変換する際に、意図しない文字や記号が混ざることがあります。

タイプミス(Typo)

  • 意味:意図せずに文字を打ち間違えること。
  • :「間違い」を「まちがい」のように、意味は同じでもスペルミスが生じることがあります。

これらの誤りは、文章やコンテンツの質を低下させる原因となるため、校正段階でしっかりと確認する必要があります。

同じ意味の言葉や表現が一貫して使われているか確認します。同じ意味の言葉や表現が異なる形で使われてしまうことを指します。これが起こると、読み手が混乱したり、文章の統一感が失われたりする可能性があります。以下に例を挙げて説明します。

数字の表記

  • 表記ゆれ : 「10個」と「十個」
  • 説明 : 同じ数量を示しているにもかかわらず、一つはアラビア数字で表現されており、もう一つは漢数字で表現されています。どちらか一方の形式を選ぶことで統一性を保ちます。

読み方の違い

  • 表記ゆれ : 「会議室」と「会議の室」
  • 説明 : 「会議室」は一般的な表現ですが、「会議の室」は文法的には正しいが、不自然な表現です。どちらか一方の表現を統一して使用することで、読み手が混乱しないようにします。

敬語の使い方

  • 表記ゆれ : 「申し込みます」「お申込みします」
  • 説明 : 同じ行動を表しているが、敬語の使い方に差があります。文書全体で一貫した敬語の使用を確保することが重要です。

これらの例から分かるように、表記ゆれは文書の統一性や読みやすさに直接影響します。校正の際には、一貫性を確保するために留意する必要があります。

数字の表記方法が統一されており、適切な形式で使用されているかを確認します。

アラビア数字の使用

アラビア数字(1, 2, 3…)は一般的な数字表記です。

  • 主に10以上の数字や算数に関する表現に使われます。
    • : 「20歳」「3つのリンゴ」「2023年」など。

 漢数字の使用

  • 漢数字(一、二、三…)は特定の場面で使われることがあります。
  • 歴史的な文書や正式な書類、または数が少ない場合に使われます。
    • : 「一万円」「二百メートル」「三人」など。

単位と区切りの表記

  • 単位の表記 : 数字に単位を付ける際には、適切な単位記号を使います。
    • : 「100kg」「50㎝」「10ヶ月」など。
  • 区切りの表記 : 長い数字は3桁ごとにコンマ(,)を使って区切ります。
    • : 「1,000円」「100,000人」「1,000,000回」など。

 数字の書き方に関するルール

  • 数詞の表記 : 数字の単語を使う場合、漢字やカタカナで表記します。
    • : 「2人」「5匹」「8冊」など。
  • 時刻の表記 : 時間の表現では、2桁の数字を使い、「時」「分」「秒」などの単位を付けます。
    • : 「10時30分」「15時」など。

統一性の重要性

  • 文章全体で一貫した数字表記を守ることが大切です。
  • 複数の文書やページ間でも同じ表記ルールを適用し、読み手にとってわかりやすくする努力が必要です。

これらの基本的な数字表記のルールを守ることで、文書の明確さと読みやすさを確保することができます。

日本語として正しい文法や表現が使われているかを確認します。

誤った尊敬語の使用

  • : 「私の方がお手伝いできます」
  • 説明 : 「お手伝いできます」の部分で尊敬語「お〜できます」が使用されていますが、自分の行為を謙譲するべき謙譲語「させていただけます」が適切です。「私の方が」も「私が」が正しいです。

誤った謙譲語の使用

  • : 「弊社はお客様のご要望にお応えするため、努力しております。」
  • 説明 : 「お応えする」の部分で謙譲語が使用されていますが、ここでは尊敬語「させていただいています」が適切です。よく注意して確認しましょう。

文章や表現のスタイルが一貫しており、読みやすさや統一感があるかを確認します。

レイアウトの整合性

ページや画面内の要素が整然と配置され、視覚的に認識しやすい配置になっていることを指します。

  • 具体例 :
    • 同様のコンテンツは同じページにあり、適切にグループ化されています。
    • マージンやパディングの一貫性があり、視覚的なバランスが取れています。

フォントや文字の一貫性

使用するフォントや文字のスタイルが統一され、読みやすさと視覚的な一貫性が確保されていることを指します。

  • 具体例 :
    • タイトルや見出しのフォントサイズと色が一貫しています。
    • 本文のフォントと行間が統一されており、読みやすさが保たれています。

色の使い方の一貫性

使用する色彩が統一され、一貫性があり、目的や対象に適していることを指します。

  • 具体例 :
    • ブランドカラーが一貫して使用されており、統一感があります。
    • 背景色やテキストの色が視覚的な重要性に応じて適切に選ばれています。

スタイルや表現の一貫性

使われている言葉や表現が統一され、読み手にとって理解しやすく、文書全体のトーンやスタイルが一貫していることを指します。

  • 具体例 :
    • フォーマルな文章であれば、敬語が適切に使われています。
    • ターゲットユーザーに合わせて、口語的な表現が一貫しています。

体裁の整合性が確保されていることで、文書やデザインの品質が向上し、読み手や視聴者にとってより快適でわかりやすい体験を提供することができます。これらのポイントを丁寧にチェックすることで、文書のクオリティを高めることができます。

校正記号は、文章や文書の校正や修正を行う際に使用される記号や指示のことです。以下に、一般的な校正記号とそれぞれの意味をわかりやすく説明します。

赤ボールペンで追加や修正が必要な部分に直接書き込むことを示します。新しい情報や修正内容を追加する際に使用します。

修正指示は右上の余白

文章や文書の右上の余白部分に記入された修正指示を示します。具体的な修正や変更が必要な箇所をここに書き込むことで、修正の場所を明確に示します。

文字の削除「トル」

「トル」はフランス語で「削除する」という意味です。これは削除するべき文字や文を示す際に使用されます。削除するべき文字の直前にこの記号を記入します。

文字の挿入

挿入するべき文字や文を示すために使用されます。追加すべき文字の直前にこの記号を書き込み、追加内容を明確に示します。

文字の入れ替え

文字や文の順序を入れ替える必要があることを示します。入れ替えるべき部分の前後にそれぞれの位置を示す番号を記入し、順序の変更を指示します。

書体の指定

特定の部分において、使用するべき書体(例えば「明朝体に変更」など)を指定するために使用されます。書体の変更が必要な箇所にこの指示を記入します。

大文字小文字の変更

文字の大文字小文字の変更が必要な場合に使用します。例えば、「大文字に変更する」という指示を示します。変更が必要な文字の直前にこの指示を記入します。

これらの校正記号を適切に使用することで、文章や文書の修正や変更が効率的かつ明確に行われ、読み手や編集者にとってもわかりやすいコミュニケーションが可能になります。

誤字脱字は文章の品質を大きく左右する重要な要素です。誤字や脱字が残っていると、読み手に不快感を与えたり、理解を妨げたりする可能性があります。以下の点に留意しましょう。

  • 徹底した目視チェック: 文章を繰り返し目を通し、誤字や脱字を見逃さないようにします。
  • 校正ツールの活用: 自動校正ツールを利用して、見落としがないか確認しますが、完璧ではないため目視が重要です。
  • 外部の目を借りる: 別の人が文章をチェックしてもらい、新たな視点での校正をしてもらうことも効果的です。

表記の統一性は、文章の一貫性と読みやすさを保つために重要です。以下のポイントに注意しましょう。

  • 一貫したスタイルガイド: 企業やプロジェクトに応じたスタイルガイドを作成し、それに従って表記を統一します。
  • 単位や数字の書き方: 例えば、「10kg」と「10キログラム」のように統一します。
  • 固有名詞の扱い: 特定の名称や専門用語の表記方法を一貫させます。

効果的な校正を行うためには、以下の方法やポイントに留意する必要があります。

  • 段階的なアプローチ: 初校、再校、最終校など段階を分けて、何度もチェックを行います。
  • 重点を置くポイント: 誤字脱字だけでなく、表現の適切さや一貫性、論理の矛盾などもチェックします。
  • 正確な校正記号の使用: 先ほど説明した校正記号を正しく使用し、修正すべき箇所を明確に指示します。

これらの注意点を守ることで、校正作業の効率性が向上し、最終的な成果物の品質を高めることができます。

校正は、プロフェッショナルな文書作成の一環として、正確さと明確さを追求する作業です。文章の品質を高め、情報の伝達効果を最大化するために、適切に行われることが重要です。

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